
こんにちは! 3月5日は啓蟄になります。春らしい日が数日続いていましたが、急に寒くなりました。今年の啓蟄は顔お出したカエルもまた、土の中に逆戻りしたくなる寒さでした。
まだまだ、油断は禁物ですね。暖かくしてしっかり体を冷えから守りましょう!とはいえ、今年は観測史上最も暖冬だった!とニュースにありました!
「三寒四温」と言われるように温かいと思うと寒い日もあます。中国の古書には啓蟄の頃、春雷が訪れると土の中で虫や蛇などが目を覚まし、卵が孵化し、大地が目覚めると書かれています。伝説では「龍」も睡眠から目覚めて頭をもたげると言われています。“龍が頭をもたげると空に雲が流れ、雨になる”と言われ、此の時に雨が降れば一年の雨が順調にあり、五穀が豊穣になるといいます。
農耕を担う人々にとって雨は一年の天候を予見する大事な気象条件です。
春は気温変化も激しく、養生が大事です。
「啓蟄の季節の養生は自然界の動物や植物が現す、季節の現象に基づいて合理的に飲食で養生をしなければならない。」と書かれています。
合理的な養生とは自分の体質に合わせた養生ということです。
「私達の体質は先天(親から受け継いだ気)と後天(生まれ育つ、環境、飲食による気)の気の共同作用の影響を受けるので人は皆同じ体質ではありません。
伝統中医学の古典《黄帝内(こうていだい)経(けい)素問・異法方宜論編》に“東西南北中の五方それぞれの地域の気候は同じでなく、そこに居住する人の生活習慣も同じでない、故に体質も同じに形成されない、かかりやすい病気も同じでなく、故に治療法も異なる。”と書かれています。
わかったことは人の体が病気にかかる主な原因は体質の異なることによって決まる。ということで、つまり、体質が一部の病気にかかり易さと感染のしやすさを決めます。そのため、自分の体質がどのようなものかに感心を持つようにすることが肝心です。
今回は特にこの時期、養生をしなければならない体質①のぼせタイプでやせ型の陰虚体質、②冷えタイプの陽虚体質、③血の巡りが滞る瘀血体質、④味の濃いもの、甘いもの好きで疲れやすく、元気がない痰湿タイプの四タイプについての養生の注意です。
① の陰虚体質の養生
陰虚体質の特徴(体形は痩せて手足に熱があり、気持ちが時々いらいらする、睡眠が少なく、便が硬く、尿は黄色い、夏の暑さは苦手。冷たいものを好んで飲む。また、更年期でのぼせのある方も)、陰を養い、陽を抑えるようにする。脂っこいもの、味の濃いもの、甘すぎるものはさけ、辛みの強い性質が熱性のものは体が乾燥するのであまり食べないようにします。おすすめの食材は、うるち米、ごま、はちみつ、乳製品、豆腐、魚、野菜類など。
また、ナマコ、亀肉、蟹肉、白きくらげ、雄の鴨、冬虫夏草なども陰を補います。
② 陽虚的体質の人の特徴は(多くの人は体型がややふっくらして肌が白く、顔色は血色がよくない、手足は冷たく、尿は多くて透明、軟便、寒がりで暖かいのを喜ぶ)、陽を補う食品で羊肉、鶏肉、鹿肉、エビ、イワシ、アジ、サバなど温性の食材やニラ、ネギ、ニンニクなどの温性の香味野菜やシナモン、八角、クローブなどの温性のスパイス類もおすすめです。
③ 瘀血体質の人は(顔色が暗く、唇の色は青黒い、肌は乾燥し、目の下にくまができている)こういう人は常に活血化瘀(血流がよくなる)作用のある食品を食べなければならない。納豆、黒豆、菜の花、青梗菜、ヨモギ、玉ねぎ、ラッキョウ、シイタケ、ブルーベリー、海苔、わかめ、酢などです。山査子と赤い薄皮付き落花生のお粥もおすすめです。
その他、活血養血の生薬(当帰、川芎、丹参、地黄、地楡、五加皮)と肉類を煮た薬膳スープもよい。
④痰湿的体質の人(体型は肥満気味、筋肉はたるんで、脂っこいもの、甘い物を特に好んで食べ、元気がなく、身体がだるい。)健脾利湿、化痰虚湿(脾と胃の働きを正常にし、余分な水分や脂質、糖質を排除する)の物を多く食べるべきです。例えば大根、さやいんげん豆、いんげん、グリンピース、さやえんどう、スナップエンドウ、キャベツ、そら豆、玉ねぎ、海苔、クラゲ、クワイ、銀杏、びわ、ハトムギ、大棗、小豆などです。
甘みで味の濃い食材、飲料、酒類は少しにし、毎食腹八分目にし、食べ過ぎを戒めます。
以上の4体質の他、大部分の方は、春の初めはニラや葱を多く食べるとよい。ニラ、ネギは多くの栄養物質を含んでいます。お料理の食材の一つとしてあるいは香味野菜としてなど、どちらでもよい。栄養を増すだけでなく食欲も増します。
ニラ、葱には発汗、発散の効能があり、消化液の分泌を促進し、胃を健やかにし、食欲を増します。
此の他、ニラ、葱には比較的、強い殺菌効果があります。
さらに、ニラ、葱は血管を柔らかくして高血脂を下げる作用があるのでコレステロールが気になる人には特におすすめです。
初春の時期はニラ、葱の栄養が最も豊富で最も柔らかく、香りもよく、食べるには最美味しい時期です。
この季節の気候は常に変化が大きく、感冒の発生率が高く、胃腸病、例えば胃病、慢性的下痢、そして関節痛が発症しやすい。この時期、薬を使う以外に、此のニラ、葱を適当に多く食べると病状は緩和する事ができる。葱で魚や肉を調理すると春の季節の呼吸系の感染を予防する事ができます。
風邪をひきやすい人高齢者はなるべく人混みをさけて感染しないように気を付けましょう。
Kommentare