「清明」2025年二十四節気
- 桃子 植木
- 4月4日
- 読了時間: 5分
4月4日は二十四節気の「清明」になります。
4月は春最後の月で晩春になります。とはいえ、先週の真夏の気温のような日から一転して真冬の寒さの気温になりました。桜の花も気温が高くなった1日で五部咲きほどになりました。庭のもみじや山椒も温かい数日でいつのまにか若々しい緑の芽が吹きました。
「清明」とは古代の本に“清明の頃気候が温和になり、草木が芽生えて杏、桃の花が開花し、いたるところで明るく、清々しい気持ちになる。これが清明の意味である”とあります。自然の変化は私達にも気持ちの変化を起こします。
太陽の光も明るくなり、日の入りも遅くなり、桜の花も開花して春本番です。
東洋医学では「清明から次の節気穀雨」までの季節はとても大事にされています。此の節気中は肝臓に負担をかけてはいけないと戒めています。
また、農業に於いては、この時期に稲の種をまき、田植えの準備をし、豆類、ウリ類の種を蒔く準備をする大事な時期です。この準備を怠っては行けないと書かれています。
東洋医学の養生では“清明は特に重要な節気です。
陰陽五行で春は五臓の「肝」が活発になる季節です。養生として古人いわく“春は肝によくないものを食べてはいけない、夏は心によくないものは食べてはならない、秋は肺に良くないものを食べてはならない、冬は腎によくないものは食べてはならない、四季は脾によくないものを食べてはならない。もし五臓に良くないものを食べなければ自然の道理に順応します。
自然の道理に反する事をしていると健康を害します。
まずは「肝」の養生をして肝の働きが過ぎないようにします。
で「肝」が活発になりすぎると隣の「心」に影響を与えて「心」の働きまで旺盛過ぎてしまうことがあります。
この状態は中高年の多くに見られる「高血圧」の状態を容易に発症しやすくします。
そのため、一部の高血圧の患者は頭痛、めまい、不眠などの症状が起きることがあります。重症患者は脳卒中になる危険があります。
ですので、春の時期は高血圧の人は医者の指導のもとに薬を服用する以外に、日常生活でも養生をすることが、病気を予防し、健康を保つことになります。
血圧が高めで、ストレスが強い、タバコを吸う、お酒をよく飲む、肉類など脂っこいものが好き、このような方は特に日頃の養生が大事です。
まず、水をまめに飲むようにする。朝起きた後にうがい歯磨きをしてから白湯を一杯飲みます。胃腸を洗浄する効果があります、また、血液の濃度を薄めて、血液をサラサラにし、血液循環を良くして代謝を促し、血圧を下げる効果が期待できます。
次に、夕飯は消化し易い物を食べます。夜間の尿が多いことを恐れて水をあえて飲まない、或いは粥や汁物を食べ無いなどは、してはいけないことです。水分が不足すると夜間に血液が粘ばり、血栓の形成に至ります。
以下の点に注意しましょう!
1,タバコをやめる!タバコのニコチンは心臓を刺激して心拍数を上げ、血
管の収縮を促し、血圧を高くします。
また、コレステロールを血管のかべに堆積させ、冠動脈の心臓病や脳卒中の
発生率を高くします。
2,お酒の飲み過ぎない!
お酒の飲み過ぎは動脈硬化を加速します。また、降圧作用の薬の効果を抑
制することがあります。
3,塩分を控える!食事では塩分の摂取量に気をつける。食塩を多く摂ると病
状が重くなることがあります。一般の高血圧病人は毎日塩分の摂取量を
4~6グラム以下にします。
4,動物性脂肪のものは少しにする!
特に、動物の内臓、脂の多い肉、バターやマーガリンを含む菓子パン類、お
菓子類などです。
自身の血圧をコントロールしてお花見を楽しみましょう!
東洋医学の「陰陽五行」を勉強した方の中には春は酸味を食べると良いと思っている方が多いと思います。この酸味は肝気が昇りやすい方のためです。
自然界の「春の気」は発散です。人の体の生理現象もそれに応じるので発散を助けるためには「辛味」のものを食べなす。また、冬に溜めていたものを排出するためには「苦味」のものを摂る必要があります。
日本では春に苦みの山菜や辛味の菜の花などを率先して食べてきました。これは自然界にこれらのものが旬の食材として用意されていて昔からそれを食べて健康を整えてきた先人の知恵があります。
春の行の酸味の働きは抑える、抑制する働きです。辛味の発散とは正反対の働きをします。がそれを必要としている方々もいます。昨日、注意を促した、高血圧やストレスで「肝気」が上昇して頭に昇りやすい方は「酸味」を食べる必要があります。
春の季節に注意をしなくてはならない人は「酸味」のものを積極的に摂ります。また、あっさりして新鮮な野菜と果物を食べるようします。例えば柑橘類、大根、セロリ、苦みのある山菜類、その他緑黄色野菜及び、季節の果実類です。これらの食材は肝藏の解毒を助け、血をきれいにし、心血管を保護する作用があります。日々の食卓に登場させましょう!
この時期高血圧の他に注意するのは呼吸器系の病気です。特に体力が充実してない、高齢者や幼児などは呼吸器系の病気に対して予防をします。慢性気管支炎なども発症しやすくなります。これらの病気を食事で予防するには食材の効能に去痰・健脾・補腎・養肺の働きがあるものです。
「薬膳・漢方食材と食べ合わせ手帖」西東社を参考に!
その他この季節に注意する事は伝染病の流行です。ウイルスも春になると活発になります。うがい、手洗いも引き続き忘れず、気を補い、粘膜や皮膚を強化して予防をしましょう!
最後に陽気が盛んになるこの季節は外に出て深呼吸をして外気をとりいれましょう!家に閉じこもって座ってばかりでは体の「気」は動きませ!外に出て深呼吸をしてできる範囲の運動をお勧めします!有酸素運動は血圧にも有効です。
季節の緑黄色野菜を簡単に美味しく食べる!には
「『薬膳ナムル手帖』家の光協会刊」がお勧め。
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